生活の問題発見・課題解決について考えよう!

こんにちは.


このブログにアクセスしていただいて,ありがとうございます.わたしは数年前まで,あるところで中学校の家庭科の先生をしていました.現在は教員から転職し,とある大学で家庭科の先生を目指す大学生を指導したり,家庭科をよりよく教えることについて研究をしています.

 

さて,このブログを読んでいるみなさんは家庭科の授業の記憶はありますか?


いろいろな調査でも明らかになっていますが,「みたらし団子作ったわ〜」「エプロン作ったわ〜」という記憶のように,調理実習被服実習と言われる,いわゆる手を動かす「実習」の記憶がほとんどのようです.

 

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家庭科という教科はあまり知られていませんが,実習をメインにして,なにかが作れるようになるという特性もありますが,本質的には「生活」をよりよくしていくために必要なスキルを育む教科です.実際に,みたらし団子をつくることができるスキルも大事なのですが,「生活の満足度」は爆上がりはしませんよね…生活をよりよくしていくには、「問題解決能力」が必要だと言われています.つまり,生活をよりよくするための「考える力」です.


生活もビジネスの世界や企業の経営と同じで、問題を発見して、課題を設定して、解決方法を考えて、実際に行動に移し、評価する、そんなプロセスを経て、よりよくなると考えられています.

 

また最近ではSNS(Tik Tok,InstagramTwitterなど)で,数秒から1分程度の短い動画で効率的に情報を伝えることが流行っているようです.調べてみましたが,「お風呂場のカビ取り」とか「時短料理レシピ」「絶対に入ってはいけない保険5選」などライフハック的な(すぐにできる)投稿をたくさん確認しました.確かに市民に関心があるからそういったコンテンツがあると思いますが,これらの情報も先ほどと同じように「みたらし団子が作れる」スキルと同じフェーズにあるように思います.

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人生の1/3〜1/2は家庭での生活です.近年,ワーク・ライフバランスという言葉をよく耳にしますが,ライフの充実や満足度は人生の幸福に大きく関わってきます.また,生活というものはとても複雑です.食べる,着る,住む,一緒に暮らす,お金を貯める・使う・備える,育てる,介護する…etc そんなに簡単に捉えられないのも事実です.

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そこで,このブログでは,家庭科の先生=生活に関する高度な専門性を兼ね備えた方々が実際にどのように生活の問題を発見し,課題を解決をしているかを紐解いてみたいと思います.シンプルに言うと,家庭科の先生の生活から,生活をよりよくするための思考法を学ぼう!ということです.様々な側面から生活を捉え直して,豊かな生活,幸せな人生・生活,満足度の高い生活,Quality of Lifeをあげていっていただけると嬉しいです.

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